どうにかして健全な水質を維持できれば水換えしなくてすむんじゃね!?と意気ごみ、ストローと木綿糸でしょぼしょぼエアレーション装置を作ったりしました。結果は前回の記事に書いてあるのでキミのその目で確かめるんだっ
今回の記事では、水耕栽培の鉢を置いている私の部屋が高温・多湿・無風の腐敗3点セットを揃えている問題について向き合っていきたいと思います。

去年とは栽培環境が全然ちがう
水耕栽培を始めたころは日照量を確保できないことに頭を悩ませていました。
家の向きや周りの建物の関係で、太陽光が敷地内にあまり入ってこなかったのです。
それが今年、新しい住居に引越したおかげで日照量の問題は解決しました。(野菜栽培のために引越したわけじゃないよ!)
とにかく日当たりがいい!
今年育てたミントやはつか大根が、去年のものと比べて大きいのは明らかにこの影響です。
いやーこれでもう全て解決!去年の反省をふまえてちょっと工夫すれば収穫量爆上がり間違いなし!わくわく!
そんなことを考えていた矢先、去年と同じように室内で栽培していたルッコラと小松菜の根が腐りました。後に続いてパクチーも逝きました。梅干し作りに使おうとしていた赤シソもひと足早く干からびました。
ん??????
最初は、根の浸っている水の中にアオコが増えて根が酸欠になってしまったせいかと思い、アオコ対策を中心に水質の改善を考えました。それが前回の記事の内容です。
しかし、6月中旬のある朝、水温を測ってみて目が点になりました。
42℃
42℃!!?!?!?!?!?

入浴中の葉大根
なんと窓際に置いてある野菜全員、うちの風呂より熱い湯に浸かっていました。
なにゆえこんなことになっているのか、混乱しつつ去年との違いを書き出してみました。
去年
室温25℃/湿度40%くらい/当たる直射日光は3時間ほど/鉢の水は300ml未満/頻繁に人が出入りする1階の部屋、扉が常に開いている、近くの台所では換気扇が回っている
今年
室温30〜40℃/湿度40〜60%/当たる直射日光は7時間ほど/鉢の水は350〜1200ml/人の出入りがない2階の部屋、扉は常に閉めている、窓を開け扇風機をまわしても風が通らない
今年の栽培環境、熱帯地方の沼地みたいになっていた…
アオコが発生するとかしないとかそういう小さい問題ではなかったようです。
というか、昨日まで緑だった水が今日見たら透明になっていたなんていう事件も起きており、アオコすら生きられない環境になっています。
ちなみに室温が35℃でも、日光が直接当たる場所の温度は48℃とかになっていました。
うえ~!哺乳類には耐えられないよ~!

この熱帯部屋、漬物つくるにはちょうどいい♡
ヨーグルトやナンプラーも作れそう♡
高温多湿無風の地に築かれたオレノヘヤ(俺の部屋)王国。
節約のため始めた野菜栽培といえど、何もかも枯れてしまっては元も子もないから、まあ電気代には目をつぶってエアコンつけて室温下げれば?って話なんですが、そうそこなんですよ
エアコン壊れてるのですオレノヘヤ
完

~ 完 ~
ありがとうございました
詰みです
まるで熱帯雨林だよ……カカオの名産地になってしまう……
10月〜翌年6月の間に作物を育てて、夏は農閑期、保存食づくりに徹する文化ができそうなオレノヘヤ王国でした。
室温をつかさどる神エアコヌスの亡き今、オレノヘヤ王国の民はより良い環境を求めて移民になるか、なんとかこの地で生きていく術を探るかの二択を迫られています。
オレ王は考えました。

/しょぼい壁〜〜〜〜\
断熱材となるダンボールに遮光性の高いアルミホイルを貼り、直射日光をさえぎるための壁を作ってみました。
ペットボトルからひっぱがしたアルミホイルとマスキングテープを再利用したのでとても貧しい感じですがまあいいでしょう、他国に権威を示す予定もないので
この壁を窓にとりつけて、ペットボトル部分に当たる直射日光を大幅カット!な作戦です。
結果は……、一応、成功!
水温は42℃から34℃〜38℃に下がりました。
効果はあったようです。ガラス窓越しとはいえ直射日光の力ってすごいんだね。
ただ、まだ風呂であることには変わりません。
おじいちゃん向けからファミリー向けになっただけなので、せめてもう10℃下げて熱帯魚向けくらいにはしたいです。
風を通せればいいのですが、あらゆる隙間を全開にしてもなぜか風が通らない部屋なので無理でした。幽霊めっちゃいそう。
扇風機はあるけど、室温40℃で送風したら逆に高温障害を促してしまいそうです。
寒冷紗などで日光を遮れば室温はわずかに下がるでしょうが、今度は日照量が足りなくなります。
もはや太陽の神にいけにえをささげて怒りを鎮めてもらうしか方法が思いつきません。

扇風機の前に凍らせたペットボトルを置く政策
気化熱を利用したこちらの方法↑も一応は効果があったようで、しょぼい壁と合わせることで、人が数分間は留まれる環境になりました。
室温と水温に目に見えた変化はありませんでしたが、ぬるい風があることで体感温度がじゃっかん下がり、植物の世話に使える時間がやや長くなりました。
なんで自宅の2階でこんなサバイバルやってるんだろう怖いよ関東の夏
オレノヘヤ王国は日が落ちて暗くなっても室温35℃、水温30℃を下回ることがないので、もはや風呂で育つ作物を選び食いつなぐしかなくなりました。
過酷な環境下、うちにある種の大半がゆだり、腐り、発芽すらできないなか、ここが我がホームとばかりに順調に葉を広げ根を張った選ばれしお野菜とは…

モロヘイヤ!!
熱帯生まれ熱帯育ちネバついたやつはだいたい友だち
生きてます!!高温障害が出てるし
ちょっと葉が縮んでるけど生き残ってます!!
きっとオレノヘヤ王国の伝統食にはモロヘイヤのスープと大根の漬物があるでしょう。
厳しい夏にさしかかると、オレノヘヤの民は春に収穫した大根で漬物をつくり、モロヘイヤを植えて食糧にしていたに違いありません。たぶん国旗にはモロヘイヤが描かれています。
干からびたルッコラの苗をにぎりしめ、エアコヌス神の復活を待ちわび祈りを捧げる日々。
あーあー空からお金降ってこないかな、五億とは言わないから、12万でいいから、6畳用のエアコン買えるくらいのお金が降ってこないかなーーーーーカーネホッシ ノージマコジマ アーキリガミネ キリガミネ
え、まじでしんどい、日が長い夏のうちにルッコラとバジルとはつか大根とパクチーと赤しそとMixベビーリーフしこたま育てようと思っていたのに……夏こわ……

オレノヘヤ王国 since 2025
モロヘイヤは高温多湿の熱帯地方でも育つ野菜です。
えっじゃあつまり熱帯地方で育てられている他の農産物はオレノヘヤで育つんじゃね!!!?!!?!? と思ってググってみました。
オクラ
キャッサバ
ゴーヤ
トウガラシ
バナナ
タロイモ
トマト
う、うーん……
トマトは高温には強くても多湿に弱いのでたぶん無理だし、オクラは屋内では日照量が足りない(実るけどペースがとても遅い)と思われる
ゴーヤは水耕栽培でいけるのだろうか?葉っぱのカーテンがすごそうだから、室内じゃ難しいかな?
トウガラシは来年挑戦しようと思っています、でもトウガラシってむしゃむしゃ食べられる系の野菜ではないからなあ。
バナナとキャッサバとタロイモは……まあ調べる間もなく無理でしょう
でも50年くらいしたらコメと並んで日本の主食になってたりして…
ということで、来年の夏もモロヘイヤ漬けになりそうです。
いいんだ!モロヘイヤ好きだから。
オレノヘヤ王国の食文化を確立していきたいと思います。
おしまい。
[おまけ]

オレノヘヤから離れた辺境の地に
なんとか根付いたバジルさん
2週間くらい家中をさまよって見つけたオアシスです
細々と育てていこうと思います